うみべの物語とこれからに繋げる人の想いが詰まった玉手箱(後編)
紙芝居は、1から自分たちで、制作する。 黒潮町を含め、高知県は紙芝居の文化や、それぞれの地域に残る昔話があるという。「各地に伝わる話はちゃんと語り継がれてきて、それが、地区の財産として残ってきているよね。でも、それはどうしてって話よね。それは、その時の現代を書き残している人がいて、それが何年かの月日を経て私たちの手元で見せていただけているってこと。じゃあ私たちよりも後に生まれた世代の人たちは何を読むのかしら」自分たちは先人が残してくれた文献や資料をもとに紙芝居を作ることができる。では、後人には何を残したら ...
うみべの物語とこれからに繋げる人の想いが詰まった玉手箱(前編)
今から23年前、2001年7月に結成され、現在5人のメンバーが中心となって活動する「おはなし玉手箱」。町内を中心に紙芝居の制作・上演を行っている。たくさんの話をテンポ良く話してくれるのは、代表を務める坂本あやさん(66)。 黒潮町で生まれ、父親の仕事の関係で大阪や埼玉で幼少期を過ごし、中学2年生の時に一度黒潮町へ戻る。高校生活は黒潮町で過ごすもその後また、就職をして他県で暮らした。 再び黒潮町へもどってきたのは、26歳の春。黒潮町で結婚し、子育てをしながら働いていた。 坂本さん ...
「日常の延長に」月に一度のうみべのマーケット(後編)
ニューオーリンズから帰国後、いよいよ2009年11月に「海辺の日曜市」が立ち上がり、2月までのお試し期間を経て、それから今まで15年間、毎月1回の開催を継続してきた。 始まった当初を振り返れば、いろんな思い出がある。当時から発信し続けてきた日曜市のブログを取材に備え読み返してきてくれた福岡さんからは、さまざまな過去の思い出が語られる。 「本当の最初は海のバザールの駐車場でやったがよね。でも、あまりに海に近いから風がすごくて、その後はネストさんの駐車場でやらせてもらったり。それも大雨の日があって、出店者さん ...
「日常の延長に」月に一度のうみべのマーケット(前編)
今年で15周年を迎えるマーケットがある。 「海辺の日曜市」。 コロナ禍の後、人々が日常の生活を取り戻していく中で、高知県内でもあちらこちらで増えてきた「マーケット」。飲食や手作りの雑貨を販売する出店者たちがテントを並べ、来場者たちとさまざまな会話をしながら楽しむイベントである。人とのコミュニケーションが遮断されていた期間の反動か、この数年は以前にも増してそんなイベントが増えてきた印象がある。 「海辺の日曜市」(以下、「日曜市」)はそんなマーケットブームにおいて、黒潮町では先駆けのような存在だった。 日曜市 ...
変わらないうみべの町を咲き続ける花と一緒に(後編)
マプロックではプリザーブドフラワーを中心に扱っているが、それに固執しているわけではない。 「プリザーブドフラワーにこだわることもないからね」(松田さん) 「プリザーブドフラワーのほうが絶対にいいとか思ったことはないんです。勤めた先がプリザーブドフラワーを扱っていただけで。ドライフラワーも、どっちもかわいいし。自然な色と経年劣化を味として楽しみたい人はドライが良いと思いますし、元の色に限りなく近い状態で長く楽しみたい人はプリザがいいと思ってて、買う方の好みですね」(毛利さん) プリザーブドフラワーを作ってい ...
変わらないうみべの町を咲き続ける花と一緒に(前編)
「マプロックっていう存在自体を知らなかったですよね」彼女からの問いかけに対して、肯定を表せば「私も知らなかった」笑ってそう話してくれるのは毛利萌乃花さん(30)。そんな会話を横で優しく笑いながら聞く代表の松田達哉さん(51)。 花を加工して、保存された状態の花(プリザーブドフラワー)を販売したり、ハーバリウム※作り体験を行ったりしているマプロックの始まりは松田さんのお兄さんからだった。約10年前、お兄さんが他の道に進むこととなり、マプロックとの兼業ができなくなったため、その仕事を他の人に引き継いでいった。 ...
見える景色に今日もイメージとガラスを膨らます(後編)
「ガラスをやってる魅力は、あのね、あの炉の中で溶けているガラスってね、飴色になってて。デレェ〜って溶けていく、あれを見てるのがね、綺麗で気持ちいいの。それで、あれを見るためには、自分でガラスを溶かさない限りは見られない。溶けている状態のガラスを見ているのが一番綺麗で」 ガラス作りの道に行くと決めた時、ガラスでなければならない理由はなかったけれど、あれから30年以上の時を経て、ガラスの魅力を話す植木さんの顔には自然と笑みが浮かんでいる。 植木さんのガラス作りは、北海道から始まった。 高知の西の端の温暖な気候 ...
見える景色に今日もイメージとガラスを膨らます(前編)
「上手にできないところ。できないから、作りたいから、やる。作れるようになりたいから延々やってる」 ラッキョウ畑と入野海岸を望む最高のロケーションで、熱い炉の中で溶けていくガラスと日々向き合うのは、「海辺のガラス工房kiroroan」の植木栄造さん(59)。40歳で黒潮町入野に自身の工房を開き、まもなく20年を迎える。 植木さんは土佐清水市の海育ち。小さな頃から砂利が転がる浜辺が遊び場だった。 「俺、清水の浜育ちなんで、子どもの頃から『遊ぶ』って言ったら海で泳いだりして。なので、浜に転がってるシーグラスとか ...
「ついでの場所で、ついでに驚きが生まれれば」漁師町の風土を感じる道の駅
-前編はこちらから- 今年10周年を迎えた「道の駅なぶら土佐佐賀」(以下、道の駅なぶら)は、黒潮町佐賀の漁師町にある道の駅らしい、その特徴が前面に押し出され、地元の人はもちろん、観光客の多くを魅了してきた。 何と言ってもその特徴は、明神水産系列の道の駅ならでは、「藁焼きカツオのたたき」。 一歩店内へ入ると、透明のガラス越しでカツオを藁焼きにしている様子を見ることができ、県外から訪れる人は、きっと、じーっと見入ってしまう人も多いんだろうなと想像ができる。 「やっぱりこだわりはカツオの藁焼き。明神水産らしさが ...
今日のうみ(2023年5月8日)
この町のうみべが一年で1番賑わう5月。 たくさんの人が来てくれた「Tシャツアート展」だったけど、 GW後半は雨に降られる日が多かった。 GW明けの月曜日、 雨も上がる予報で「もしかしたら・・・」と浜へ出かけるときらきらした朝日にサーファーさん、そして、まだ片付けられないでいてくれたTシャツたち。 とっても美しい景色に出会えました。 今年もありがとう、Tシャツアート展。
今日のうみ(2023年2月2日)
あっという間に2月。 寒い日が続いていたけど、今日はいつもよりちょっとだけあたたかいような気がして、なんとなく浜辺へおりたくなった。 冬の太陽に照らされて波の表面はきらきら輝きを繰り返す。 流れ着いた貝殻に視線を落とすと白くてまあるい何かがある。 「あ、ハスノハカシパン」 「これも砂浜美術館の作品」と、いつか聞いていた噂のやつ。 初めて見つけられて嬉しくて、まだあるかな?なんてうす~い期待で探していたら6つも見つかった。 職場の人にもおすそわけ。今日は何かいいことあるかな。 *うみべのくらしInstagr ...
今日のうみ(2023年1月25日)
寒い日が続いている。 大寒波の影響でうみべの町にも雪が降る。 翌朝8時半。浜辺へ出かけると、まだ雪が残っている。 ふかふか、足が雪に埋もれるというよりもてくてく、ちょっと凍ったおかげで歩きやすい今日の砂浜。 寒い日がもう少し続きそう。あったかくして、うみべの冬をたのしもう。
今日のうみ(2022年12月15日)
凪。 今日のうみは、波が全く立ってなくて穏やか。波音もしなくて、まさに「凪」っていう感じ。 波がしなやかにゆらゆら揺れていく様子は、見ているだけで心も穏やかに。心の中もフラットになる。 波がさらって綺麗になった砂浜には貝殻がたくさん。 あ、これ、シーカヤックの喜多さんに夏に教えてもらった「バンビ」かも! 見て見て、シーグラス!光に透かしたらもっと綺麗。こっちの緑のも、おひさまと相性いいよ。 今までこんなに気持ちのいい冬のお昼のうみべはあったかな?そんな風に思ってしまう、絶好のうみべ日和。 うみべのくらしの ...
今日のうみ(2022年11月24日)
12月に入り、一気に寒さが増すうみべのまち。 11月まではできたのになぁ。日課の朝日ヨガも、寒すぎて停滞中。 私のヨガの痕跡、のすぐ前にカニさんが穴を掘った痕跡 ヒトとカニの朝活。おはよう、みんな。
今日のうみ(2022年11月8日)
442年振りの皆既月食と惑星食のコラボレーションが見られるというこの日。 暗い松原の中をどきどきしながら抜け、浜辺へと一歩。 月食前の17時過ぎ、まだ高度が低く欠けてもいない綺麗なまんまるお月さまを眺め、海には月の光の道がゆらゆら。 波音が、ざあーっ、ざあーっと聞こえて、うみべの月見らしさを体感する。 よしっ。 めいっぱい癒されたのと、やっぱり夜の浜辺は少し心細くて、月食を撮影しに行こうと浜辺をあとにする。 メインはこれからだけど、この町で見る月夜は、いつだって、美しい。 「322年後」は現実的じゃないけ ...
今日のうみ(2022年10月22日)
いつものうみべからちょっと離れて。今日は伊田の港から出発。 ランニング•••のつもりが、天気が良くって海がとっても綺麗。 止まっては写真を撮り、止まっては動画を撮り、”気合いを入れて”の時間にはならなかったけど、ため息が出るくらい、素敵なキラキラ時間だったな。 ため息?息切れ?あれ、どっちだろう•••
今日のうみ(2022年10月12日)
17時40分仕事を終えてビーチに直行。日没は少し早くなったけど、まだまだ海に入れます。いい波を。
今日のうみ(2022年10月2日)
浜ヨガの朝。うみべの町のヨガスタジオは、潮風が心地良い。 潮が引く間に現れるくっきりとした朝焼けの水鏡も、波で揺れるオレンジ色も、とっても清々しい気持ち。 浜ヨガが終われば浜コーヒーでひと息。気持ちの良い日曜日の朝。
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うみべのくらしびと
その人は飽きる事なく砂浜を歩いていました。その人は岬の雲の流れで天気を当てる事ができました。その人は家族の食べる分だけを海から釣り上げていました。その人は潮風を楽しむようにいつも海を眺めていました。その人が歩いた後にゴミは無くなりました。その人は時々はボードを抱えていました。その人のコーヒーは群を抜いて美味しいと仲間内で話題になりました。その人はとてもゆっくりと丁寧に暮らしていました。その人は料理も上手に作り友人をもてなしていました。贅沢ではないけれど地元の魚や野菜を大事にして楽しんでいました。彼の口ぐせ ...
うみべのくらし、巡る
風の吹く方へ潮の香りのする方へ 波が来て帰るように僕らは浜を西に歩く今日のいい思い出が陽と一緒に沈まないように少し急ぎ足で歩く やがて時は僕らを超えオレンジの光線を残し深い深い藍の海に溶けるそれはまた明日もいい一日の約束の儀式 風の吹く方へ潮の香りのする方へ
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