町の魅力に一番近い場所(前編)
日々、時々に変わっていく波の音。 町の季節の移ろいを感じられる場所にたたずむ一軒のホテル。 「ホテルの前に広がる海が黒潮町の一番の魅力かなと思うんです。この自然と関わりながら過ごせるのがネストの魅力ですかね」 ネスト・ウエストガーデン土佐の山本祥平さんは、黒潮町出身の37歳。 すでにコロナ禍となっていた2020年に代表取締役に就任し、うみべのホテルに新しくて柔らかな雰囲気を生み出している。 大学時代からデザインに興味を持った山本さん。 大学卒業後、帰郷し地元企業で働くも「やっぱりデザインがやりたい」その思 ...
地域と旅人が出会う場所(後編)
-前編はこちらから- 築130年。みかん農家の住まいだったという古民家に巡り合った。 「見学に来た時の状態は悪かったですね。でも、中に入った時に納屋の梁が見えてきてあ、いいなと思いました。それと、瓦屋根も綺麗だったんです。家の形や規模もちょうど良かったし、単純に人が住むだけじゃなくて宿泊などいろんなことができそうだなと」 この物件にたどり着くまでにたった6件の見学でそう見極めることができたのは、設計事務所での経験はもちろん、川島さんが自身の感覚を信じているから。 「デザインは元々独学・・・というか、自信が ...
地域と旅人が出会う場所(前編)
きっかけは、オーストラリアでのワーキングホリデーだった。 19歳の頃からサーフィンが趣味。 母がフィリピン人であることも重なり小さな頃から「海外に密接していた」という川島建人さん(31)は、「異文化を感じたい」とサーフィンができるオーストラリア西部のPerth(パース)という町へワーキングホリデーで渡豪した。 21歳の時だった。 その後、東部のByron Bay(バイロンベイ)へ拠点を移し約1年間、オーストラリアでの生活を楽しんだ。 加持ノ宿の始まりは、ここにある。 その時に利用した現地のゲストハウス。 ...