「34」の数字とともに日常へ寄り添い支えていく(後編)

-前編はこちらからー 2014年3月11日に設立し、いよいよスタートラインに立った缶詰製作所。それから人を雇用し、フードプロデューサーのスタッフにも1カ月間ほど住み込みで通ってもらい、同年夏に商品を発売することができた。その最初の商品は、9年が経つ今でも販売されているという。 ただ、やはり最初は苦しい時期だったという。 「もう、全然でした。設立後には役場の別の職員も配属されて、一緒にやっていたんですけど、営業力もないし、ノウハウもないしという中で。本当に手探りでやっていました」 それでも、現在は4期連続黒 ...

「34」の数字とともに日常へ寄り添い支えていく(前編)

11月5日は「世界津波の日」。 過去の災害の教訓を伝え、防災意識の向上をめざす目的で平成27年に制定され、全国共通の「世界津波の日」があることで、災害について考え直すきっかけを人々に与えている。 うみべの町・黒潮町にある缶詰製作所は、一年に一度の「日」ではないが、主張はせずとも、過去の災害の記憶・記録を風化させず、防災に対する意識を思い出させてくれる存在。 「どうしても人間なので、風化していくことはある。啓発活動や災害対策など、活動を続けていくのは本当に難しいことで。そうした時に、『このマークってどういう ...

タイミングは風にのって(後編)

こだわりは「オリジナル」。お菓子の作り方はレシピ通りに作るのではなく、作り方を変えている。「実験です。科学実験みたい。生地が膨らむ膨らまんとか、ふんわりしっとりのどちらになるとか。温度管理とか」お菓子作りは実験のよう。専門学校は出ていない。だから一つ一つ実際に作って調べる。 まずは本で見て作ってみて、そこからいろんなアレンジを加えていく。調合していって完成へ。「習ってないので、正解がわからない。食べたらおいしいがきっと正解なんやろうなと思って、自分や家族がおいしいと思ったらそれを信じています」 「お客さん ...

タイミングは風にのって(前編)

今年の10月で2周年を迎えた小さなお菓子屋さん。 「タイミングだった」いろんなことのタイミングが合い、できたのが「風とお菓子と」。 「気持ちいい風が吹く原っぱでお菓子を食べるような。心がウキウキわくわくするようなイメージでつけました」ロゴからも伝わってくる。 お店を営むのは永森恵美さん(43)。佐賀地区で生まれ育った。中村高校卒業後は医療系の学校へ進学。その後、医療事務の仕事に勤めていた。 「完全に趣味でした」ケーキ作りは趣味で、仕事にしようと思っていなかった。日中は医療系の仕事をして、夜中に自宅でお菓子 ...

今日も花と海とともに生き生きと(後編)

「今はこればっか作りよる」 とても綺麗で落ち着いている。これなら手入れもいらないし、いい。欲しくなってしまう。 「人気なのは多肉植物。若い人はほぼ多肉を選ぶね」とても可愛らしい植物で人気なことも共感できる。 「よくお客さんが庭を見に来るがよ。見てって」お言葉に甘えてお庭に。 何種類もの植物があり、なんだかとても落ち着く場所が広がって。植物が生き生きと育っている。そこには人気の多肉植物も。 確かにこれは見たいというお客さんも多いわけだと一人で納得。 お店の中には切り花が置いていない。そのためお客さんが帰って ...

今日も花と海とともに生き生きと(前編)

うみべの花屋さん。「覚えやすいかなと思って。四季折々の花がありますという意味で付けたけど、みんな覚えにくいって」お店の名前の由来について、笑ってそう話してくれるのは「flower season」を営む金子 さやかさん(43)。 開業した当初は一人で運営していた。 佐賀地区出身の金子さんは高校卒業後、東京にある日本フラワーデザイン専門学校へ進学。中学校の時にテレビでフラワーデザイナーの仕事を見ていいなと思い、やりたいと思ったことがきっかけ。もともと花自体は小学校の時から好きだった。母親が花を育てることが好き ...

うみべの縫製工場の過去と未来(後編)

50年以上の歴史を持つ(有)じぃんず工房大方。 大手ジーンズメーカーの工場としてスタートし、その後の独立や自社ブランドの立ち上げなど、さまざまな変遷を経て、今の時代を駆け抜けている。 自社ブランド「isa」は、「環境に配慮した」「サステナブル」なんて言葉が毎日のように聞かれる今日の思想の先駆けとも言えるようなアイデアを組み込み、始まったブランドだった。 「元々は、受注生産をしている中で、生地が余ったりするもんで、それを何とか商品にしたいなということで始めたがです。バッグとかエプロンとか、パンツではない小物 ...

うみべの縫製工場の過去と未来(前編) 

ウィーン、ガシャン。ダダッ、ダダダダダ-。 広々とした工場内に響くのは何台ものミシンの音。パーツごとに縫われた布たちが、リズムに合わせ段々と形になっていく。 (有)じぃんず工房大方は、1966年、大手ジーンズメーカー「ビッグジョン」の縫製工場としてこの町でスタートした。 現在は下田の口という地域にある工場だけれど、創業当初は海沿いの工場でミシンの音を響かせていた。 「前の工場の時には、台風が来たら本当に直撃やったんですよ。松の木の根元が折れたりとかもしょっちゅう」 そう話すのは、代表の松田和司さん(56) ...

All right, 行きましょう(後編)

ー前編はこちらからー 「サーフィンはplayでしょ。「遊び」みたい。大人はよく忘れる」 初めてブルースさんのスクールでサーフィンを教えてもらった時、強張っていた肩や腕、顔からいつの間にか力が抜けていて、何度ボードから落ちても、海の中で自然と笑顔になっていたことを思い出す。 ブルースさんや潤さんがスクールを通して伝えたいのは、「自然体」ということ。「遊ぶ」こと。 「大人はすぐ遊びを忘れるけど、サーフィンでは初心者になる。最初からになる。みんなサーフィンしたらね、面白いでしょ。Challengeでリスクもある ...

今日のうみ(2023年5月8日)

この町のうみべが一年で1番賑わう5月。 たくさんの人が来てくれた「Tシャツアート展」だったけど、 GW後半は雨に降られる日が多かった。 GW明けの月曜日、 雨も上がる予報で「もしかしたら・・・」と浜へ出かけるときらきらした朝日にサーファーさん、そして、まだ片付けられないでいてくれたTシャツたち。 とっても美しい景色に出会えました。 今年もありがとう、Tシャツアート展。

今日のうみ(2023年2月2日)

あっという間に2月。 寒い日が続いていたけど、今日はいつもよりちょっとだけあたたかいような気がして、なんとなく浜辺へおりたくなった。 冬の太陽に照らされて波の表面はきらきら輝きを繰り返す。 流れ着いた貝殻に視線を落とすと白くてまあるい何かがある。 「あ、ハスノハカシパン」 「これも砂浜美術館の作品」と、いつか聞いていた噂のやつ。 初めて見つけられて嬉しくて、まだあるかな?なんてうす~い期待で探していたら6つも見つかった。 職場の人にもおすそわけ。今日は何かいいことあるかな。 *うみべのくらしInstagr ...

今日のうみ(2023年1月25日)

寒い日が続いている。 大寒波の影響でうみべの町にも雪が降る。 翌朝8時半。浜辺へ出かけると、まだ雪が残っている。 ふかふか、足が雪に埋もれるというよりもてくてく、ちょっと凍ったおかげで歩きやすい今日の砂浜。 寒い日がもう少し続きそう。あったかくして、うみべの冬をたのしもう。

今日のうみ(2022年12月15日)

凪。 今日のうみは、波が全く立ってなくて穏やか。波音もしなくて、まさに「凪」っていう感じ。 波がしなやかにゆらゆら揺れていく様子は、見ているだけで心も穏やかに。心の中もフラットになる。 波がさらって綺麗になった砂浜には貝殻がたくさん。 あ、これ、シーカヤックの喜多さんに夏に教えてもらった「バンビ」かも! 見て見て、シーグラス!光に透かしたらもっと綺麗。こっちの緑のも、おひさまと相性いいよ。 今までこんなに気持ちのいい冬のお昼のうみべはあったかな?そんな風に思ってしまう、絶好のうみべ日和。 うみべのくらしの ...

今日のうみ(2022年11月24日)

12月に入り、一気に寒さが増すうみべのまち。 11月まではできたのになぁ。日課の朝日ヨガも、寒すぎて停滞中。 私のヨガの痕跡、のすぐ前にカニさんが穴を掘った痕跡 ヒトとカニの朝活。おはよう、みんな。

今日のうみ(2022年11月8日)

442年振りの皆既月食と惑星食のコラボレーションが見られるというこの日。 暗い松原の中をどきどきしながら抜け、浜辺へと一歩。 月食前の17時過ぎ、まだ高度が低く欠けてもいない綺麗なまんまるお月さまを眺め、海には月の光の道がゆらゆら。 波音が、ざあーっ、ざあーっと聞こえて、うみべの月見らしさを体感する。 よしっ。 めいっぱい癒されたのと、やっぱり夜の浜辺は少し心細くて、月食を撮影しに行こうと浜辺をあとにする。 メインはこれからだけど、この町で見る月夜は、いつだって、美しい。 「322年後」は現実的じゃないけ ...

今日のうみ(2022年10月22日)

いつものうみべからちょっと離れて。今日は伊田の港から出発。 ランニング•••のつもりが、天気が良くって海がとっても綺麗。 止まっては写真を撮り、止まっては動画を撮り、”気合いを入れて”の時間にはならなかったけど、ため息が出るくらい、素敵なキラキラ時間だったな。 ため息?息切れ?あれ、どっちだろう•••

今日のうみ(2022年10月12日)

17時40分仕事を終えてビーチに直行。日没は少し早くなったけど、まだまだ海に入れます。いい波を。

今日のうみ(2022年10月2日)

浜ヨガの朝。うみべの町のヨガスタジオは、潮風が心地良い。 潮が引く間に現れるくっきりとした朝焼けの水鏡も、波で揺れるオレンジ色も、とっても清々しい気持ち。 浜ヨガが終われば浜コーヒーでひと息。気持ちの良い日曜日の朝。

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うみべのくらしびと

その人は飽きる事なく砂浜を歩いていました。その人は岬の雲の流れで天気を当てる事ができました。その人は家族の食べる分だけを海から釣り上げていました。その人は潮風を楽しむようにいつも海を眺めていました。その人が歩いた後にゴミは無くなりました。その人は時々はボードを抱えていました。その人のコーヒーは群を抜いて美味しいと仲間内で話題になりました。その人はとてもゆっくりと丁寧に暮らしていました。その人は料理も上手に作り友人をもてなしていました。贅沢ではないけれど地元の魚や野菜を大事にして楽しんでいました。彼の口ぐせ ...

うみべのくらし、巡る

風の吹く方へ潮の香りのする方へ 波が来て帰るように僕らは浜を西に歩く今日のいい思い出が陽と一緒に沈まないように少し急ぎ足で歩く やがて時は僕らを超えオレンジの光線を残し深い深い藍の海に溶けるそれはまた明日もいい一日の約束の儀式 風の吹く方へ潮の香りのする方へ

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