うみべの縫製工場の過去と未来(後編)
50年以上の歴史を持つ(有)じぃんず工房大方。 大手ジーンズメーカーの工場としてスタートし、その後の独立や自社ブランドの立ち上げなど、さまざまな変遷を経て、今の時代を駆け抜けている。 自社ブランド「isa」は、「環境に配慮した」「サステナブル」なんて言葉が毎日のように聞かれる今日の思想の先駆けとも言えるようなアイデアを組み込み、始まったブランドだった。 「元々は、受注生産をしている中で、生地が余ったりするもんで、それを何とか商品にしたいなということで始めたがです。バッグとかエプロンとか、パンツではない小物 ...
うみべの縫製工場の過去と未来(前編)
ウィーン、ガシャン。ダダッ、ダダダダダ-。 広々とした工場内に響くのは何台ものミシンの音。パーツごとに縫われた布たちが、リズムに合わせ段々と形になっていく。 (有)じぃんず工房大方は、1966年、大手ジーンズメーカー「ビッグジョン」の縫製工場としてこの町でスタートした。 現在は下田の口という地域にある工場だけれど、創業当初は海沿いの工場でミシンの音を響かせていた。 「前の工場の時には、台風が来たら本当に直撃やったんですよ。松の木の根元が折れたりとかもしょっちゅう」 そう話すのは、代表の松田和司さん(56) ...
All right, 行きましょう(後編)
ー前編はこちらからー 「サーフィンはplayでしょ。「遊び」みたい。大人はよく忘れる」 初めてブルースさんのスクールでサーフィンを教えてもらった時、強張っていた肩や腕、顔からいつの間にか力が抜けていて、何度ボードから落ちても、海の中で自然と笑顔になっていたことを思い出す。 ブルースさんや潤さんがスクールを通して伝えたいのは、「自然体」ということ。「遊ぶ」こと。 「大人はすぐ遊びを忘れるけど、サーフィンでは初心者になる。最初からになる。みんなサーフィンしたらね、面白いでしょ。Challengeでリスクもある ...
All right, 行きましょう(前編)
「one two three ポイッ」「自転車も一緒。3回やったらできるよ」「自信持って」 日本語に簡単な英語が混ざり合いながら、リズミカルで優しいレクチャーの言葉が砂浜で跳ねる。 長く美しい浮鞭のビーチを前に、10年ほど前からサーフィンスクール「幡多サーフ道場」を営むディロン・ブルースさん(51)と妻・潤さん(50)。 オーストラリア出身のブルースさんが教えるスクールは、異国文化や外国人に慣れていなくたって、英語が喋れなくたって、なぜだか安心できて、いつの間にか海のとりこになってしまう。 ブルースさん自 ...
責任を持って地域とまじわる(後編)
−前編はこちらから− 「何をするにも「人に関わる」っていうことは責任が発生するじゃないですか。物事を始めると、最終的にどうにもできなくなるまでやらないと、その責任は果たせないんだろうなっていうふうに思うので最後までやろうと」 平成11年に廃校となった旧蜷川小学校は、地域の有志が集まり、宿泊や体験事業などを通じてその後も地域の拠点となることをめざし活動が継続されてきた。 その後、平成28年には集落活動センターとして設立され、今日まで、小学生から社会人などのスポーツ合宿の受け入れ、そば打ちや田舎寿司作りの体験 ...
責任を持って地域とまじわる(前編)
「自分は農業を死ぬまでやるつもりで、実家に帰ってきました。 農業をしていくうちに、自分の周りでも耕作放棄地などの問題が年々差し迫ってきている状況があることに気づきました。蜷川の人口は減っていく一方で地区の人たちも高齢者が多く、課題認識はあるがどうしたら良いか・・・。 こういう状況下なんだったら、誰かが何かをやらないとどうにもならない。 蜷川を存続させるためには、まず産業を起こして雇用確保と人を呼ぶ仕組みがないと」 そう話すのは、蜷川地区出身の橋田和人さん(42)。 2022年4月、「集落活動センターであい ...
誠実に、真心込めて支えていく(後編)
-前編はこちらから- 2021年10月、役員の改選期に合わせ、父・修さんの後を継ぎ、代表取締役となった山本浩司さん。 「自分も10年会社で働いてきて、ずっと現場監督をやるわけにも行かないし、自分の中では「どこかで」と思ってたんですよ。 これは自分の中の考えですけど。その時の社長も副社長もバリバリ活躍されてて、その人らがやられゆう間はお任せするっていうのもありやったかもしれないけど、でも、どうせ変わるやったらすごく元気なうちに僕が代表になった方がバックアップもしてくれるし。早い方がいいなと、3年くらい前に思 ...
誠実に、真心込めて支えていく(前編)
「とにかく見えてなかったと思うんです。ものを作る建設業という仕事に思いを馳せたことがなかったんじゃないでしょうかね」 そう話すのは、山本建設(株)代表取締役の山本浩司さん(40)。 祖父の代から続く家業を父・修さんから受け継ぎ2021年10月に代表に就任した。 実家も家業も佐賀にあり、中学校までを地元で過ごした浩司さん。 その後、高知工業高等専門学校へ進学し15歳から20歳までの5年間、地元を離れ青春期を過ごした。 家業を継ぐつもりはなかった。 「基本的には僕は家業をやるつもりはなくて。やっぱり田舎が嫌い ...
波を追ってたどり着いた「幸せすぎる」暮らし(後編)
−前編はこちらから− カレンさんは8年前に、海里さんは5年前にFree Hairで両親とともに働くようになった。 カレンさんが担当するのは、アイラッシュ(まつ毛)の部門。 最初は両親のアシスタントとして働くところからスタートしたけれど、 段々と「違うことがしたいな」という気持ちが湧いてきた。 その時、まつ毛の施術ができる店舗が近隣になかったことから数カ月間、高知市内へ月に2回ほど通いながら勉強をしFree Hairに帰ってきた。 カレンさんは、父・勇夫さんの影響で小学4年生の頃からサーフィンを始め、その後 ...
今日のうみ(2023年5月8日)
この町のうみべが一年で1番賑わう5月。 たくさんの人が来てくれた「Tシャツアート展」だったけど、 GW後半は雨に降られる日が多かった。 GW明けの月曜日、 雨も上がる予報で「もしかしたら・・・」と浜へ出かけるときらきらした朝日にサーファーさん、そして、まだ片付けられないでいてくれたTシャツたち。 とっても美しい景色に出会えました。 今年もありがとう、Tシャツアート展。
今日のうみ(2023年2月2日)
あっという間に2月。 寒い日が続いていたけど、今日はいつもよりちょっとだけあたたかいような気がして、なんとなく浜辺へおりたくなった。 冬の太陽に照らされて波の表面はきらきら輝きを繰り返す。 流れ着いた貝殻に視線を落とすと白くてまあるい何かがある。 「あ、ハスノハカシパン」 「これも砂浜美術館の作品」と、いつか聞いていた噂のやつ。 初めて見つけられて嬉しくて、まだあるかな?なんてうす~い期待で探していたら6つも見つかった。 職場の人にもおすそわけ。今日は何かいいことあるかな。 *うみべのくらしInstagr ...
今日のうみ(2023年1月25日)
寒い日が続いている。 大寒波の影響でうみべの町にも雪が降る。 翌朝8時半。浜辺へ出かけると、まだ雪が残っている。 ふかふか、足が雪に埋もれるというよりもてくてく、ちょっと凍ったおかげで歩きやすい今日の砂浜。 寒い日がもう少し続きそう。あったかくして、うみべの冬をたのしもう。
今日のうみ(2022年12月15日)
凪。 今日のうみは、波が全く立ってなくて穏やか。波音もしなくて、まさに「凪」っていう感じ。 波がしなやかにゆらゆら揺れていく様子は、見ているだけで心も穏やかに。心の中もフラットになる。 波がさらって綺麗になった砂浜には貝殻がたくさん。 あ、これ、シーカヤックの喜多さんに夏に教えてもらった「バンビ」かも! 見て見て、シーグラス!光に透かしたらもっと綺麗。こっちの緑のも、おひさまと相性いいよ。 今までこんなに気持ちのいい冬のお昼のうみべはあったかな?そんな風に思ってしまう、絶好のうみべ日和。 うみべのくらしの ...
今日のうみ(2022年11月24日)
12月に入り、一気に寒さが増すうみべのまち。 11月まではできたのになぁ。日課の朝日ヨガも、寒すぎて停滞中。 私のヨガの痕跡、のすぐ前にカニさんが穴を掘った痕跡 ヒトとカニの朝活。おはよう、みんな。
今日のうみ(2022年11月8日)
442年振りの皆既月食と惑星食のコラボレーションが見られるというこの日。 暗い松原の中をどきどきしながら抜け、浜辺へと一歩。 月食前の17時過ぎ、まだ高度が低く欠けてもいない綺麗なまんまるお月さまを眺め、海には月の光の道がゆらゆら。 波音が、ざあーっ、ざあーっと聞こえて、うみべの月見らしさを体感する。 よしっ。 めいっぱい癒されたのと、やっぱり夜の浜辺は少し心細くて、月食を撮影しに行こうと浜辺をあとにする。 メインはこれからだけど、この町で見る月夜は、いつだって、美しい。 「322年後」は現実的じゃないけ ...
今日のうみ(2022年10月22日)
いつものうみべからちょっと離れて。今日は伊田の港から出発。 ランニング•••のつもりが、天気が良くって海がとっても綺麗。 止まっては写真を撮り、止まっては動画を撮り、”気合いを入れて”の時間にはならなかったけど、ため息が出るくらい、素敵なキラキラ時間だったな。 ため息?息切れ?あれ、どっちだろう•••
今日のうみ(2022年10月12日)
17時40分仕事を終えてビーチに直行。日没は少し早くなったけど、まだまだ海に入れます。いい波を。
今日のうみ(2022年10月2日)
浜ヨガの朝。うみべの町のヨガスタジオは、潮風が心地良い。 潮が引く間に現れるくっきりとした朝焼けの水鏡も、波で揺れるオレンジ色も、とっても清々しい気持ち。 浜ヨガが終われば浜コーヒーでひと息。気持ちの良い日曜日の朝。
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うみべのくらしびと
その人は飽きる事なく砂浜を歩いていました。その人は岬の雲の流れで天気を当てる事ができました。その人は家族の食べる分だけを海から釣り上げていました。その人は潮風を楽しむようにいつも海を眺めていました。その人が歩いた後にゴミは無くなりました。その人は時々はボードを抱えていました。その人のコーヒーは群を抜いて美味しいと仲間内で話題になりました。その人はとてもゆっくりと丁寧に暮らしていました。その人は料理も上手に作り友人をもてなしていました。贅沢ではないけれど地元の魚や野菜を大事にして楽しんでいました。彼の口ぐせ ...
うみべのくらし、巡る
風の吹く方へ潮の香りのする方へ 波が来て帰るように僕らは浜を西に歩く今日のいい思い出が陽と一緒に沈まないように少し急ぎ足で歩く やがて時は僕らを超えオレンジの光線を残し深い深い藍の海に溶けるそれはまた明日もいい一日の約束の儀式 風の吹く方へ潮の香りのする方へ
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