3つの部会が支える佐賀北部(後編)
50aほどの広さに250本ほどの柚子の木が並ぶ。この管理を行うのが「柚子部会」。「柚子は、(佐賀北部が)立ち上がった時には少々採れよったきね」柚子のみだけでなく、木の間に野菜を植えて、畑を最大限活用していた。 柚子部会で育てた柚子の果汁は、有限会社高知アイス(以下、「高知アイス」)で製造・販売するアイスにも使用されている。その時期、柚子が県内全域で不作だったため、高知アイスが柚子果汁を探しているということを聞き、佐賀北部から交渉に行き、取引が始まる。「高知アイスは社長が佐賀の人やったきね。そんな縁もあって ...
3つの部会が支える佐賀北部(前編)
平成27年1月に「集落活動センター佐賀北部」(以下、「佐賀北部」)が設立された。拠点は黒潮町拳ノ川地区にある。 「集落活動センターを立ち上げる前から、北部活性化推進協議会いうのがあるがですよ」 少子高齢化や人口減少により、地区の疲弊が進む状況から、地域を活性化しようと「黒潮町佐賀北部活性化推進協議会」の活動が始まった。これが現在の佐賀北部の前身である。協議会の会長を努め、現在も佐賀北部の代表を務めるのは、大石正幸さん(82)。 「縫製工場が集落活動センターの近くにあってね。そこに僕らが卒業した中学校があっ ...
「あかつき文学」を広げ、未来へ(後編)
第50回の企画展には太宰治を取り上げた。上林文学を広げるための企画展として、上林暁と太宰治の関係性を展示。当時甲府に住んでいた太宰治。「太宰が上林に『甲府に来たときに私に声をかけてください。案内します』って言うちょう」甲府に行った時の出来事も綴られている。「ピクニックに行ったり、将棋したり、お酒飲んだりして、ずっとお付き合いしようもんで、その都度上林が太宰のこと書いちょう。上林は太宰のことをいっぱい書いちょうけんど、太宰は上林のことを書いてない。しかし、上林のえいところは私小説なんでノンフィクション。あっ ...
「あかつき文学」を広げ、未来へ(前編)
1998年に設立された「大方あかつき館(上林暁文学館)」(以下、「あかつき館」)。 あかつき館の始まりは、以前から町内で活動していた団体や組織から「活動する場が欲しい」との声があがり、複合文化施設として設立することが決まったことにある。 「上林暁※を後世に伝え続けていくためには、記念館ではなく、文学館」という顕彰会の意見があり、文学館として建物を建てることとなった。「記念館は記念で終わってしまうがですよ。上林を記念して終わり。文学館は文学を世に伝え続けていく使命があるので、将来性がある建物」 話をしてくれ ...
自然に囲まれるくらしと「おもしろい」を求めて(後編)
名前の「和や」は和が好きだからという理由だけではない。「和む空間というか、暖簾にも和があるがですけど、みんながここで集まる空間。私、昔行きつけのバーみたいなところがあって、三畳くらいのところに同じ時間帯に知り合いじゃないみんなが集まって話をするがですよ。その店の雰囲気をめざそうと思うてね」営業を始めたときはコロナが流行っていない時期だったため、みんなが集まって和になって話せる空間をめざした。「幡多弁でわやっていろんな意味があって。めちゃくちゃとかね。」少しにぎやかなイメージの幡多弁も取り入れつつ、当初の想 ...
自然に囲まれるくらしと「おもしろい」を求めて(前編)
ここうみべのまちの海で見れるクジラ。それをモチーフに作られた鯛焼きならぬ「くじら焼き」。フォルムが丸く愛らしく作られた「くじら焼き」を提供するのが「甘味処 和や」(以下、「和や」)を営む石川恵里子さん(44)。 東京出身の石川さんは東京の高校を卒業し短大へと進学をした。その後就職し、5年目に小笠原諸島に移住。 東京で生まれ育った石川さんにとって、小笠原諸島は自然が多く、そこでの暮らしに興味が湧いた。しかし、小笠原諸島には船が一週間に一度しか行き来しないため、もしもの際にすぐに実家に戻れないという欠点があっ ...
うみべの物語とこれからに繋げる人の想いが詰まった玉手箱(後編)
紙芝居は、1から自分たちで、制作する。 黒潮町を含め、高知県は紙芝居の文化や、それぞれの地域に残る昔話があるという。「各地に伝わる話はちゃんと語り継がれてきて、それが、地区の財産として残ってきているよね。でも、それはどうしてって話よね。それは、その時の現代を書き残している人がいて、それが何年かの月日を経て私たちの手元で見せていただけているってこと。じゃあ私たちよりも後に生まれた世代の人たちは何を読むのかしら」自分たちは先人が残してくれた文献や資料をもとに紙芝居を作ることができる。では、後人には何を残したら ...
うみべの物語とこれからに繋げる人の想いが詰まった玉手箱(前編)
今から23年前、2001年7月に結成され、現在5人のメンバーが中心となって活動する「おはなし玉手箱」。町内を中心に紙芝居の制作・上演を行っている。たくさんの話をテンポ良く話してくれるのは、代表を務める坂本あやさん(66)。 黒潮町で生まれ、父親の仕事の関係で大阪や埼玉で幼少期を過ごし、中学2年生の時に一度黒潮町へ戻る。高校生活は黒潮町で過ごすもその後また、就職をして他県で暮らした。 再び黒潮町へもどってきたのは、26歳の春。黒潮町で結婚し、子育てをしながら働いていた。 坂本さん ...
変わらないうみべの町を咲き続ける花と一緒に(後編)
マプロックではプリザーブドフラワーを中心に扱っているが、それに固執しているわけではない。 「プリザーブドフラワーにこだわることもないからね」(松田さん) 「プリザーブドフラワーのほうが絶対にいいとか思ったことはないんです。勤めた先がプリザーブドフラワーを扱っていただけで。ドライフラワーも、どっちもかわいいし。自然な色と経年劣化を味として楽しみたい人はドライが良いと思いますし、元の色に限りなく近い状態で長く楽しみたい人はプリザがいいと思ってて、買う方の好みですね」(毛利さん) プリザーブドフラワーを作ってい ...
変わらないうみべの町を咲き続ける花と一緒に(前編)
「マプロックっていう存在自体を知らなかったですよね」彼女からの問いかけに対して、肯定を表せば「私も知らなかった」笑ってそう話してくれるのは毛利萌乃花さん(30)。そんな会話を横で優しく笑いながら聞く代表の松田達哉さん(51)。 花を加工して、保存された状態の花(プリザーブドフラワー)を販売したり、ハーバリウム※作り体験を行ったりしているマプロックの始まりは松田さんのお兄さんからだった。約10年前、お兄さんが他の道に進むこととなり、マプロックとの兼業ができなくなったため、その仕事を他の人に引き継いでいった。 ...









